本日祝日

本日平日

1

きみが
どれだけ
私のことを
きれいだと言っても
そうじゃないし

それはただ
私を
好きだと
言っていること
それ以上の
意味を
持てない
ざんねんだね

2

「ローズ」と書いてある
アイスクリームは
ストロベリーの味と
化粧品の香りがした

これならストロベリーが食べたい
そう言った君は正しい・・・

それでも
試してみようと言った
私のこと君は
その
チャレンジ精神的なものくらいは
評価してくれるだろうか
あはは

3

街では星が見えにくくて
淋しくなる
そのかわりに
夜でも外を歩けるけれど
犯罪があるから少し怖い
でも二人で歩けば
特に怖いとは思わない
ランタンライトと街の灯り
どちらが明るいかと問われても
私は比べようとは思わない
近くにいるなら
きみの持っているものの方が
明るい

4

どうしようもなく
やってくる
気持ちに
あらがいがたい
という
そのことを
わかってくれる
きみは
ちょっとだけ
天使

5

これから
どんなことを
していけばいいのか
知っている
と思う
けれども
知っているだけで
それをやっていこう
という
気持ちには
まだ
なっていない

6

きみの
さみしさからくる行動に
私は
イラッとしてしまう
自分のことを
見ているようで
・・・
だけれど
ひらきなおった君は
色っぽくない
悩みを持たない
きみは
美しくない

7

きみのことは
知っているんだ
知らないフリ
していたんだけれど
本当は
それなりに
わかっている
きみの
本性を知っている
案外と君は
気付いていないのね
もっと深く
感じてみなよ
ほら
そっちじゃないんだよ

8

きみが
教えてくれた
りんごのケーキ
いつか
焼いてみるよ

本日平日
だから

風を横切る

1

柿の皮をむきました
丸いものは
むきやすいけれど
四角いものは
むずかしい
だいたい
甘かったけれど
どこか
渋さの
残っているものが
あった

それでもう
私は
きみの知らない
きみを
知りたいと
思った

2

きみの部屋で
冷たいヤカンが
熱くなっていくのを見ていた
いっしょに柿を食べて
お茶をのみながら
他愛のない話しをできた
甘い香りが残った
それから
上着を着てしまって
靴をはいた
そのあとで
私は
やっぱり
よくぼうに
負けてしまった
きみの
優しさは
仇となった

3

手紙に書いたことなど
昔のことなどは
なるべく
忘れることにしています
そうでないと
きっとうまく
生きていけない
と思うくらいに
恥ずかしいからです

「きみはまだ
 あいたいけれど
 あいたくない
 ひとです
 きらわれることもなく
 好きになってもらいたい
 ひとなんです」

4

自分のことは
棚に上げて
きみのことで
嫉妬している
あの人は
だれなんですか?

好きな人が
好きな人が
人の間を
通り抜けて行った
肩がぶつかった

5

夕日の沈むのを見ている
きみは後ろを歩いている
なぜか
(早く来ないかな)

砂場へ降りる
きみは
のんびりしている
波打ち際へ行く
きみは
貝殻をさがしている

(ひとりの人が感じたことは
 永久糖度のコンペイ糖)

どうして君は
ついて
きたんだろう
・・・

6

今のうちに
穴をひろげて
こっそりと
種を植えよう
穴をふさいで
水をかけよう
ちゃんと
芽がでているか
あした
確かめよう

7

きみが
あんまりにも
やさしく笑ってくれたから
すきとおった
硝子に入った
コンペイ糖を思い出した
その中から
きれいな色の3つくらいを
こっそりと
てのひらに包んで
なにげなく
食べてみせたいと
思った

きみが
笑うっていうことが
なによりも
うれしい

きみが
笑うことは

うれしい

8

夢をみても
自分は消えない

人ごみに紛れても
地球は浮かぶ

涙が
目に沁みるのは
わたしが
風をよこぎる
からだ

ただ
それだけなんだ

彼氏によろしく

1

有名な
あの人や
美人な
この人に
似ていると
言っても
ウレシクナイ
らしいから
いろんな人に
きみの
面影を
見るけれど
きみに
話すことは
できない
たぶん

2

きみは
ぼくのものではなく
もとより
誰のものでもない
きみは
汚れることもなく
減ることもない
そう
言い聞かせてみても
休みの日には
ゆううつが
募ります

3

思考も理想も
ぼくに
追いつくことは
できないから
この苦しみを
なくすことが
できないなら
ここでこうだ
というぼくを
どうにも
できない
きみに
男がいても
女がいても
きみのことが
好きなんです

4

仕事が終わった後の
夜の帰り道で
(少しの満足感はあったんだ)
街灯の下に
きみを見つけました
知らない人を
前にして
笑っている君を見て
うつくしいなと思いました
(でもさ・・・)
声をかけられなくて
通りすぎたけれど
ぼくは君に
置いていかれたんだと
思いました

5

たまに
話しかけると
きみは
愉しそうで
(彼氏によろしく)
あまりに続くと
迷惑そうです
(すみません・・・)
返事がなくなってからは
とても不安になります
(もうだめです)
舞い上がった
ぼくの気持ちは
パラシュート落下降下
していきます

急降下
です

6

きみが
向こうに居て
その横に
誰かが居る
それが
ここから
わかるよ

近づきたいけれど
近づけなくて
聞きたいけれど
聞けなくて
いっそ
消したいけれど
消せない

電話

7

ひとの弱さは
愛しいけれど
自分の弱さは
みにくいです

下からのぞいた時に見える
奥の銀歯

かわいい

はは

きみのことを
考えると
すごく
淋しくなる

8

帰ろうよ早く
だってさ
ぼくは、まだ
あの人との
生活を
もとめている

私のエース

1

きみを
信じている
きみの成功を
成長を
私を
愛することを
自立することを
立派な大人に
なることを
・・
とかは
信じない

2

Aの仕事が好きだからって
Aのことは好きじゃない
Aの友達が嫌いだからって
Aのことは嫌いじゃない
Aの言葉に傷ついても
Aのことは
見放さない

思っていたけれど

Bのことを
考えています

3

Aの立つ
舞台の外で
私は
どうやって
Aをみたせば
いいのだろう?
そして
私も
どうやって
みたされたら
いいのかな

4

なんとなくBと
向かい合って居て
ガラスコップの
表面をつたう
水滴に映る
Bの姿は
反転して
見えた
それに私は
気づいてしまった

人に理解されないものを
抱えて暮らす
Bの
目の奥は
きれいだったけど
闇を知っている人が
好きだと
言っていた
それは
すごいねと
言ってやった

5

ゆっくり息をして
生ぬるくなった水をのんで
不思議な世界で
不思議なBと
話しをした
ひとつやふたつ
新しいことを
知った
みつめすぎると
目をそらすこととか
私の吐息は
紅色
だとか

6

指から部屋の中に入ってきて
逆光の中の君が
微笑んで見える
ような気がした
私が
ここに居る理由は
複雑な感覚として
単純に感じられるけれど
曖昧もこな
そのままで
それが何かと問われても
わかれないことに
なっている
それで
やれることといえば
いつでも息をして
アンテナを
張っていること
わかれないことを
愉しむこと

7

ここは
何色でもなくて
無音でもない
あそこは綺麗で
とうめいでもない
きみと私
どこまでいっても
小さな世界で
大きな気持ちの
交感なんです
和音と単音みたいに
うーとかあっ

言ってしまった

8

きみのおかげで
彼の世界は
現実になる
そして
私の世界は
非現実と化す
それが
ぎゃくでも
同じことです
きみを
愛しています